現代佛師による図像抄 Wii LOVE BUDDHIST IMAGE

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尊像

尊像在所

* 不空羂索観音菩薩立像 - 東大寺 法華堂(奈良県)
* 不空羂索観音菩薩坐像 - 興福寺 南円堂(奈良県):西国三十三所巡礼九番札所
* 不空羂索観音菩薩坐像 - 不空院(奈良県)

儀軌

仏階概観

 梵   名 : アモーガ・パーシャ [amogha pāza]
 ク ラ ス : 台密六観音
 真   言 : オン ハンドマ ダラ アボキャ ジャヤディ ソロソロ ソワカ
 種   子 : mo
 三昧耶形: 羂索(けんさく:人心を捉える法具)、開敷蓮華、錫杖、三鈷槍、払子(ほっす:煩悩を払う法具)
 御 利 益 :すべての願望を肯定し、すべての悪報を障碍する絶対的ご利益、希望する胎児の性別を叶える程度のご利益

尊能諸元

 六観音中、隠れたる尊格。六尊にして六位、六尊にして七位。在りし処に在りて、無き処に在り。
 准胝観音とは双子の姉妹であり、准胝観音に代わって六観音の一尊と数えられたり、准胝観音の異名の一つとされるのはこのことに由来する。
 仏界は西方浄土に寓す。煩悩界六道は第二道、人間道を摂化する。

 「不空」とは「人を済度するに空しからず(人を救うのにミスがない、そつがない)」、「羂索」とは「必ず獲物を捕える縄網」を意味し、観音の大慈悲の網で以て、煩悩生死の世界で苦悩する全ての人々を洩らさず救い(「掬い」と韻が踏んである)取るを意味する。
 経典内には「慈悲の索、一切の衆生、漏れる事なし」と記され、二十種の功徳(現世利益)と八種の利益(死後成仏)を約束する。

 肌白桃色にして容貌温顔、一面三眼八臂。本臂にて胸前で合掌印(正確には蓮華羂索印:両頭指を第二関節から折り、両大指を伸ばして指先をつける印)を結ぶ。右側第二臂にて錫杖を、右側第三臂にて払子を、右側第四臂にて羂索を持つ。
 左側第二臂にて三鈷槍を、右側第三臂にて開敷蓮華を持ち、左側第四臂にて与願印を結ぶ。
 化仏(阿弥陀如来)を置いた宝冠を戴き、鹿皮の条帛を纏い、七宝の瓔珞にて荘厳する。
 印形は合掌印にて阿弥陀如来の清浄報土をフィールド化(網状結界壁の構築による浄土の具現化)し、与願印にて仮想回廊(浄土への入り口のようなもの)を現出せしめる。
 天に達するほど巨大な姿を持つとされ、その荘厳な姿と相まって「天空の城」と呼ばれ、帰敬される。

 元来からして女尊とする説が有力である。

(所依経典:『不空羂索神変真言経』)