現代佛師による図像抄 Wii LOVE BUDDHIST IMAGE

 梵   名 : マハー・ヴァイローチャナ [Mahāvairocana mein Abhisaṃbodhi-vikurvita-adhiṣṭhāna Sūtra महावैरोचन]
 ク ラ ス : 胎蔵生曼荼羅教主、中台八葉院中尊
 真   言 : ノウマク サマンダ ボダナン ア ビ ラ ウン ケン
 種   子 : āḥ
 三昧耶形: 五輪塔
 印   契 : 法界定印(左右手ともに掌を上にし、右掌を左掌の上に重ね、両手の親指を合わせ、臍前に置く印)
 御 利 益 : 大日如来の摂理(絶対的因果律を伴う森羅万象の真理)に沿う限りは自己存在を絶対肯定される普遍的ご利益

 仏界は胎蔵に在する中台八葉院に住す。
 如来の最高最上尊、絶対無比の仏格を備え、胎蔵における諸仏諸尊の出生根源、また諸仏諸尊の帰来本初とされる。※1
 法界定印を結び、三千大千世界の理(森羅万象における絶対因果の法則)を表す。
 衆生の認識でき得る理解の上では永遠不滅の存在とされるが、実際には緩やかかつ断続的な如去と如来を繰り返していると考えられる。それはすなわち金剛薩埵の大日如来化、「大日如来」の継承という現象に見ることができる。金剛薩埵は先代の大日如来から「大日如来」であることを継承し、代々これを繰り返しているとみなされる。つまり、大日如来とは特定の一尊を指すのではなく、一鈷の佛理的概念のことであり※2、金剛薩埵による「大日如来」の継承が永久的に繰り返されるという現象を意味するのである。※3

 世にいう毘盧遮那仏とは、大日如来そのものが受肉、現界、顕現した姿であり、極めて稀な現象である。

 ※1 大日如来とは、すなわち世界の真理そのものであり、すべての尊格は大日如来が世界に摂理をもたらすために生み出した機能的メタファー、また佛理を現象化させるための具象的義体とされる。ゆえに、諸仏諸尊は大日如来より生まれ、大日如来に還る、といわれる。
 ※2 この永続的真理を「理法身(りほっしん)」という。
 ※3 これが連綿的であるのか、連環的であるのかは、現在の佛理学では解明されていない。

(所依経典:『毘盧遮那成仏神変加持経』)